テレビや雑誌でも頻繁に取り上げられている「水素水」。先日水素生成器がある芸能人の結婚式の引出物として報道されたニュースからもわかるように、「水素水」には信仰派と批判派どちらも多数いるようです。今回はそんな水素水についてまとめました。
水素水とは
「水素水」とはその名の通り、水素分子を含んだ水です。水素水は水素分子のガスを水に溶かす、または電気分解を起こすことで生成されます。水素水を飲んだことがない方は、炭酸水のようなシュワシュワしたものを想像される方もいらっしゃるようですが、水素水は炭酸水ではなく、味やにおい、色もありません。
研究はまだ道半ば
「水素水」の人体における研究はまだまだこれからですが、農業の分野では水素水の使用により、これまでに「緑豆植物の成長促進」「米の塩分や水不足時のストレス耐性の向上」「バラの開花やキウイフルーツの熟成と老化を遅らせた」というデータがあります。(2014年の研究、原文英語)
これは、水素の抗酸化作用が農産物の保存に役立つということであり、実際人間にも長期間の臨床実験を経て科学的に効果が証明されれば、美容やアンチエイジングに役立つかもしれません。
水素の「抗酸化作用」に注目
「抗酸化」とは文字通り「酸化に抗う」ということです。金属が錆びたり、りんごの切った表面が変色したりするのは酸化が原因ですよね。こう聞くと「酸化」は悪いイメージがありますが、食べ物から摂取した栄養を身体の中でエネルギーに変えるのも「酸化」です。しかし、このエネルギーを作る際に「活性酸素」が発生し、紫外線やストレス、加齢などその他の原因にもよる活性酵素が体内に増えすぎてしまうと、老化や色々な病気の原因になってしまうのです。
そこで、水素の持つ「活性酸素を中和させる抗酸化作用」が注目されています。水素水を飲むと、水素が体内で活性酵素と結びつき、無害な水となって体外へ排出され、身体の酸化を防ぐのに役立ちます。
水素水によって効果があると言われているもの
- アンチエイジング
- 生活習慣病など、病気の予防
- 疲労感の改善
- 花粉症などのアレルギー改善
- 代謝促進によるダイエット…等
効果がないという批判が多いのはなぜ?
研究途中とはいえ、一定の科学的根拠が示されていて、水素水信者もいるほど様々なところで効果が見られている水素水。では、なぜ批判の声も多いのでしょうか。
- 飲んだ感じが水と変わらない
→水素水は無色・無味・無臭
- 科学的根拠がない
→実際に研究の成果は世界に向けて発表はされているが、科学的に証明するためにはもっと長い期間の追跡調査が必要
- 飲みすぎても体内から排出されるだけで、多くの量を摂取しても即時性はない
→適切なタイミングで適量飲まないと効果に結びつきにくい
- 分子が小さいため、水からすぐに出ていってしまう
→正しく保存しないと飲むときにただの水になっている
水素水のホント まとめ
- 科学的根拠はまだ示されていないが、一定の効果は見られる
→水素の抗酸化作用はわかっているが、水素水の効果は実証中
- 「濃度が高い=効果が高い」ではない
→含まれている水素濃度が高ければ高いほど効果が見られるわけではない
- 水素はガラスやプラスチックを短時間で通過してしまう
→水素が逃げにくいアルミニウム製の容器やパウチ式の入れ物から飲む必要がある
まとめ
- 水素には抗酸化作用があることが証明されているが、水素水の効果は実証研究段階
- 水素は水から抜けやすい性質を持つため、適切に保存しないと水素水はただの水になる
- 高濃度や高額商品にだまされないように注意が必要
水素水に関しては賛否両論ありますが、今のところ副作用の報告はなく、効果を感じている人もたくさんいるようです。大手のジムなどにも水素水のウォーターサーバーがあったり、エステなどで水素水のメニューが有ったりするので、今後研究が進んで本当に健康や美容に効果的な摂取方法などがわかることを期待したいです。
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