米VOGUEの3月号で、芸者風の格好をしたカーリー・クロスの写真が批判を浴びているようです。でも実際怒っているのは日本人…では無いようですね。どんなことが起きているのかまとめました。
カーリー・クロスが芸者の格好で炎上?
多様な文化や人種、様々な体型の女性を称賛するのがテーマだった米VOGUE3月号。
VOGUE3月号の表紙
そもそも、この表紙もプラスサイズモデルが手で太ももを隠すポーズをさせられているとか、黒人やアジア人モデルが少ないとか色々批判を浴びていました。
今回集中砲火を浴びたのは、モデルのカーリー・クロスが芸者風の格好をして、日本の伊勢志摩国立公園などで撮影したという写真。
特集のタイトルは『Spirited Away』。
『千と千尋の神隠し』の英語版のタイトルと同じですね。
Karlie for Vogue US – March 2017 pic.twitter.com/Pbo9rssT8p
— bestkkpics (@bestkkpics) 2017年2月14日
どんな批判がされているのかというと…
- 日本文化を称賛する特集なら、日本人のモデルを選べばよかっただろう
- これは『イエローフェイス』(非アジア人が濃い化粧などでアジア人を演じること)で侮辱的
- カーリーは肌を白くしすぎだし、髪の色も黒すぎておかしい。
- これは『文化の盗用だ』
- 似合っていない。
ある国や文化にとって神聖な意味のあるものを、意味も何もわかってないモデルが、ファッションとしてふざけた着かたや使い方をして広めたら嫌な気分はしますが、これはどうなんでしょう。
ちなみにカーリーは『自分の文化ではないものを盗用した撮影に参加してごめんなさい。』と謝罪しています。
・・・でも、日本人がカーリーに怒っているのか疑問ですよね…。
日本人は怒っている?
調べてみたところ、SNS上にあるカーリーの芸者風の写真に英語や日本語でコメントをしている日本人は結構いて、でも批判的なことを書いている人は見当たりませんでした。
むしろ称賛する意見が多く…
- とても芸術的で綺麗な写真
- 日本の文化を取り上げてくれてありがとう
- 全く嫌な気分にはなりません
- 謝らないでください!
- カーリー可愛い
さらに、今回の炎上についての海外のニュース記事にも、日本人の怒っている人は登場せず、唯一有識者として、日本文化を海外で教えている日本人の教授の話として
この特集の文章を読まずに、写真だけで判断をするのは難しいです。
しかし、この写真だけを見れば、差別的だと問題になっているイエローフェイスを思い浮かべる人は多いでしょう。
また、これらの写真が『アジア人女性』に対する大げさな性的イメージを広めかねません。
と、話しています。
アジア人女性に対して、間違った理解をされるのは困りますが、それはこの格好をしたのが日本人やアジア人モデルだったとしても起こる問題ですよね。
写真だけじゃなくて、記事を読んで、意図を理解しないといけないんですね。
日本の場合、中国人や韓国人がこの撮影のモデルに選ばれたほうが批判が多そうです…。
ちなみに、日本人が批判しているわけではないと気付いていない人たちは、『日本人は、西洋の格好をするな』『ジーンズを履くな』などと書き込んでいます。
逆に何か日本のイメージも悪くなった気がして嫌ですね。
まとめ
- 撮影で、芸者の格好をしたカーリー・クロスとVOGUEに批判が集中
- 『日本人モデルを使え』『イエローフェイスだ』『文化の盗用だ』などと言われている
- ちなみに、大半の日本人は怒っていない
ファッションのトレンドで、エスニックとかオリエンタルとかありますが、相当気をつけないとデザイナーさんやスタイリストさんたちも大変ですね。